こんにちは。ぼーんぐんです。
みなさんはこの言葉をご存知でしょうか。
「菖蒲中高、杜若中低、一初段々」
これは生花の葉合わせの言葉です。池坊でお花を習っていた方はご存知ですよね。一番手前にさす葉組の覚え方ですが、昔から「一初、あやめ、菖蒲、杜若」の違いを教えていたんです。
見分け方は、花の時期や花びらの模様、生育場所の違いによって出来ますが、花器に生ける生花では葉組みや花の高さで表現しますから間違わない様に教えるのです。
では何がどう違うのか少しご紹介しますね。
まずは花弁の付け根に違いがあります。識別する目安はこの様な感じです。
・あやめ、編み目模様
・菖蒲(花しょうぶ)、黄色
・杜若(カキツバタ)、白い筋
そして生育場所の違いで見極めるとするならば次の様になります。
・あやめ、陸地
・菖蒲(花しょうぶ)、水辺
・杜若(カキツバタ)、水中
如何でしょう。見分けられそうでしょうか。
世間はゴールデンウィークに入りましたが、間もなく咲き出すのは"あやめ"です。"あやめ"は陸地で編み目模様の花でしたね。
そして同じ時期に咲き出すのが"菖蒲"です。"菖蒲"は花弁の付け根が黄色でした。そして水辺で咲きます。
最後に"杜若"はひと月ほど遅れて梅雨の時期に水中で咲き出します。花弁の付け根に白ですね。
似た花ですが、少し知っているとまた一味違った味わいがありますので頭の片隅にでも記憶しておいてください。
尚、西洋の似た花にジャーマンアイリスがあります。日本でもよく見かけますが、これは大型で派手ですから一目瞭然。大丈夫ですよね。
「仕事が忙しくて花など見る余裕はないよ」
そのようにおっしゃる方もおられるでしょうが、休みの日には目の保養、心の栄養も必要ですよ。殺伐とした感情の中では良い考えも浮かびませんから。
春はとても良い季節です。
今は藤や牡丹、躑躅が盛りです。そして間も無く百合や紫陽花の季節へと変わって参ります。
四季を楽しめる日本は素敵な国ですね。
みなさんは如何お考えでしょうか。