こんにちは。ぼーんぐんです。
みなさんは「神仙思想」をご存じでしょうか。
「神仙思想」とは、紀元前3世紀頃から中国に広がった原始的な宗教の一種。不老不死の仙人が実在するとし、人間が仙人になることを信じる思想のことを言います。
昔から「健康に生きたい」願望は誰もが持っているんですね。
しかし現代はどうでしょうか。
「健康に生きたい」と願っても、ここ数年は全世界的な感染症により、自分や家族の健康が脅かされています。
かつて経験したことのないような生活スタイルを強制されて生きています。そういった生活が長引いてきますと次第に考えてしまいませんか。
明日のテレビの感染者数の発表に自分がカウントされるのではないかと。
気が滅入ってしまいますね。
近年、国内外で大きな社会問題となった、新型インフルエンザ、牛海綿状脳症(BSE)、鳥インフルエンザ、エボラ出血熱、そして中東呼吸器症候群(MERS)及び重症急性呼吸器症候群(SARS)など、
私たちは実に様々な感染症におびえてきました。
何故これほどまでに、次から次にと感染症が増えてくるのか不思議ではありませんか。
そしてこう考えます。
これからは何か物事が起きたなら、対症療法で禍が過ぎ去るのをただ待つのではなく、根本的な手立てを施さないと同じことの繰り返しになると思うのです。
その取り組みは「ワンヘルス」。既に取り組みが始まっているのです。
「ワンヘルス」とは、”人と動物の健康”と”環境の健全性”を一つと捉え、一体的に守っていくことです。
古来私たちは里地里山での生活が人と野生生物のすみ分けにも大きな役割を果たしてきました。
しかし今日の人口減少や生活スタイルの変化により、次第に里地里山が衰退し、鳥獣被害や人獣共通感染症のリスクが増えてきているのです。
里地里山とは、人が自然に働きかけて生まれた空間のことです。それが地方の過疎化などにより衰退しているんですね。その衰退が感染症のリスクになっているんです。
感染症とは、ウイルスや細菌などの病原体が人や動物の体内に入って起こる病気のことです。この感染症のうち、動物から人へ、人から動物へ感染する感染症を「人獣共通感染症」といい、人の感染症の約60%を占めると言われています。
人口減少や生活スタイルの変化が、感染症の増大につながっているのであれば何とかしなくてはなりません。
近年、各地において地産地消を進め里地里山に活力を取り戻す取り組みが始まっています。地産地消とは、生産者と消費者とをその地域の中で結びつける取り組みのこと。
生産者と消費者とが「顔が見え、話ができる」関係となり、地域の農産物を購入することで、地域の農業と関連する産業の活性化を図ることで里地里山の衰退を防ごうとしているんですね。
大型のショッピングモールなどが生産者と手を結び、直売所などを通じて産地直送の新鮮な野菜を消費者に販売する取り組みはみなさんもご存じでしょう。
また、環境に配慮した安全な地元農産物を学校給食へ供給することで、地元食材に対する愛着を感じてもらう取り組みも行われています。
このような地道な取り組みが、感染症対策のほか、生物多様性の保全にも繋がっているのです。
このように感染症は人間動物生態系全体にかかわる問題であり、みんなで連携して防ぐことが不可欠なのです
「ワンヘルス」とは、”人と動物の健康”と”環境の健全性”を一つと捉え、一体的に守っていくこと。
次の深刻な感染症を生まないためにも継続的な取り組みが必要なのですね。
中国に広がった原始的な宗教の一種「神仙思想」。ワンヘルスが仙人になる唯一の術かもしれません。
みなさんは如何お考えでしょうか。