ぼーんぐん。ものがたり

日常の暮らしの中で感じる心持ちをつぶやきます。

懐かしの地蔵盆

こんにちは。ぼーんぐんです。

 

みなさんの地域では「地蔵盆」は行われているでしょうか。

 

私は、子供の頃からとても親しみがある行事ですから、てっきり「地蔵盆」は日本中どこでも行われているのだと誤解していたのですが、どうやらそうでもないようです。

 

京都や大阪を中心とした狭い地域の行事なんだそうです。

 

 

ご存じない方に簡単に説明しますと、地蔵盆とは、町内の地蔵さんにお供物をしてまつる、子どもたちが主役の地域の行事のことです。

 

子供の視点から申しますと町内のお地蔵様を参ると、お菓子の詰め合わせがもらえる日の事なんです。

 

魅力的な日ですよね。

 

今でこそ少子化で子供の数が少なくなりましたが、私が子供の頃の昭和の時代には、お地蔵さんの前は町内の子供でとても賑やかでした。

 

子供の中には強者もいて、あちらのお地蔵さま、こちらのお地蔵さまとはしごをして、両手いっぱいのお菓子をぶら下げてニコニコしています。

 

お地蔵さまも今日ばかりはおめかしをしてご機嫌です。

 

祠は綺麗に掃除がされ、お地蔵さまの顔も体も丁寧に拭われてさっぱりしています。前掛けも新しいものに交換されてお地蔵さまもニコニコです。

 

祠の前に設けられた祭壇にはお供え物がたくさん並びます。そして、お地蔵様を囲む周囲には真っ赤な提灯がたくさんぶら下げられます。

 

独特な雰囲気です。

 

側にはテントも張られていて、中に置かれた長テーブルにはお供え物や子供に配るお菓子の類が、段ボールからあふれています。

 

懐かしいですね。

 

昔からお地蔵さまは子供を守る菩薩です。また困った人々を救済する存在でもありますから、時代を経るごとに救いを求めて少しずつ道端に地蔵さんが増えていったんですね。

 

お地蔵さまはいつも優しく微笑んで私たちを見守ってくれています。

 

しかし最近では古い地域の開発も進み、中には昔ながらのお地蔵様を開発の妨げになるからと撤去するところもあるようです。残念なことです。

 

ところで地蔵盆はいつから始まったんでしょうか。

 

実は京都では室町時代地蔵盆が大流行したといいますからとても歴史があるんです。一方、東京ではお地蔵様が作られ始めたのが江戸時代からだといいますからわからないものですね。

 

地蔵盆の時期は、基本的には8月23日、24日の地蔵菩薩の縁日のころに行われますが、地域によっては土日に合わせるところもあるようですから夕方に赤い提灯を見かけたらのぞいてみてください。ご利益があるかもしれませんよ。

 

念のため申しますが、赤い提灯でも縄のれんは違いますからね、お間違いのないように。