ぼーんぐん。ものがたり

日常の暮らしの中で感じる心持ちをつぶやきます。

風鈴よりアイス

こんにちは。ぼーんぐんです。

 

お盆が過ぎたというのに、まだまだ暑い日が続きますね。

 

みなさんのお住まいの地域は如何でしょうか。

 

といっても来週はもう9月ですから、さすがに涼しくなるだろうと期待をして「向こう3ケ月の気象予報」を見ていましたら、9月どころか10月も残暑が厳しいようです。

 

あぁ残念。今年は残暑が長引くんですね。

 

となるとまだ暫くはエアコンのお世話にならないといけませんから光熱費が気になる所です。いや困った。

 

 

そう思いますと昔の人は偉いですね。知恵を使って涼しさを演出していました。

 

例えば、京都に残る「川床(ゆか)」もその一つです。

 

川の上に食事どころを作って、お尻の下に水の流れを感じながら食事をする川床という伝統があるのは日本だけではないでしょうか。

 

私も京都の鴨川沿いや貴船川沿いで楽しめる「川床」で食事をしたことがありますが「見ているだけで涼しくなる」この納涼文化は日本らしさを感じます。

 

また身近なところでは「風鈴」もそうですね。

 

チリンチリ~ンと気持ちの良い音を耳にしますと、夏の蒸し暑さを打ち消してくれるすごい効果があるんです。

 

私は子供の頃これが不思議でした。昔の人はどうやって「風鈴の音を聞くだけでで涼しく感じる事を発見したのか」と。

 

しかし大人になって知ったんです。実はこれは気のせい・・日本人特有の条件反射だったんです。

 

その証拠に風鈴の音を外国人に聞かせてみても一向に涼しさが伝わらないらしいのです。

 

どうやら、風鈴が鳴るということは風が吹いている。風が吹いているということは涼しい筈だと日本人は感じたんです。親がそう感じるなら自分もそうなんだと子供の頃から反射的に感じるようになったそうです。

 

本当でしょうか。

 

まあ、少なくとも昭和生まれの私は風鈴で涼しく感じますから、私の中では条件反射になっているのでしょう。

 

私が涼を感じるのだから、きっとみんなそうなのだと考えて、毎年風鈴を玄関先にぶら下げているのですが、現代ではそんな風鈴にも逆風が吹いているようなんです。

 

ひとから聞いた話では、私のように風鈴を「涼しい」「風流だ」と感じる人がいる一方、「うるさい」「耳障り」だと感じる日本人も一定数いるようなのです。

 

誰でもが心地よいと感じているわけではなかったんです。

 

残念な気持ちでテレビを見ていますと、最近はそれを反映してか、風鈴を室内で楽しめる室内用の風鈴セットが売れているようです。

 

私と同じような人が買い求めるのだと救われる気持ちになりました。

 

その夜、娘の寝室から「チリンチリ~ン」と気持ちの良い音色です。

 

「さすが我が娘。風流が分かっているねぇ」

 

嬉しくなって娘に「室内用の風鈴を見せてほしい」と声を掛けますと意外な返事が返ってきました。

 

「なに?スマホの音源だけど・・」

 

もはや風鈴は伝統工芸品としてしか生き残れないのでしょうか。

 

既に日本人も外国人同様に涼を感じるのは「風鈴よりアイス」の時代なのでしょうね。