ぼーんぐん。ものがたり

日常の暮らしの中で感じる心持ちをつぶやきます。

47%増量の発想

こんにちは。ぼーんぐんです。

 


コンビニで最近よく目にする"47%増量"の商品みなさんはご存知ですか。

 


私もコンビニ店頭ポスターで知ってはいたんですけど、実物にはお目にかかれなくて残念に思っていました。

 


それが昨日はタイミングが良かったのでしょう、ついに商品を手に入れました。

 


「これが47%の増量かぁ」

 


確かにずっしりとした重み。食べ応えがあるだろうなと思う反面、自分には食べ切る自信がありません。お土産ですね。

 


「買ってきたよ」

 


夕食前に買ってきた大きなおにぎりを4等分にして家族で分けて頂きました。

 

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ここのところテレビを付ければ大食い番組、コンビニではお得を謳った大盛り商品が目につきます。

 


昨今の"値上げ"ラッシュの逆をいき、消費者心理に寄り添ったメーカー戦略なんでしょうね。

 


「値上がり」は、庶民にとっては嫌な響きですが、企業にとってはやむを得ません。円安などからくる原材料費の高騰、燃料費や運賃までもが企業の適正な利益を圧迫してくるからです。

 


それでも昔から景気循環は人間の心理状態によって生じると言います。消費者が不安になって財布の紐をきつくすると景気に悪影響がでますからね。

 


ならば"値上がり"の文字からくるマイナスイメージを変えて見ましょうか。

 


例えば言葉遊びで緩和できないかと、ひと文字だけ漢字を入れ替えてみました。

 


如何でしょう。

 


"値"の文字を"根"に変えてみると「根上がり」となります。

 


こうなると言葉の意味がまるで違ってきます。

 


"根上がり"は盆栽の世界では縁起の良い表現手法のひとつだと教えてもらいました。

 


自然界の植物は風雨に耐え、時に根がむき出しになりながらも生き続けます。その力強い大自然の中で育つ逞しい植物の姿を表す技法が"根上がり"の技なんです。

 


細かい根が集合したものや、幹のような太い1本の根でできたものなど、根の動きに合わせた枝づくりが盆栽では大切なんですね。

 


「"根上がり"は逞しい生命力」だと聞くとプラスイメージで元気になってきませんか。

 


盆栽を趣味にしている私もまた、親父から譲られた"真柏の根上がり盆栽"を大切に管理しパワーをもらっています。

 


一般的に松柏盆栽の寿命は人の寿命よりもずっとながいんです。

 


だから盆栽はひとからひとへと受け継がれるもの。大切にする気持ちを受け継いでいくんです。

 


盆栽が大切に管理される一方で残念なのは街路樹の"根上がり"です。

 


管理する都道府県や市区町村にもよりますが、根上がりした街路樹は切り倒されることが多いと聞きます。

 


とても残念な事です。

 


そもそもみなさんは、街路樹の"根上がり"ってご存知でしょうか。

 


街路樹は生長するにつれて根が太くなります。年が経つほど植え付けられた場所が狭くなり、やがて根が歩道の縁石や舗装を持ち上げ始めるんですね。

 


歩道がデコボコしてくるんです。

 


そうなると歩行者が歩きづらくなります。特にお年寄りや車いす・ベビーカーの通行に支障をきたす状況となれば対策が必要になるんです。

 


広々とした空間にある地方の街路樹ならばいざ知らず、都市部の交通量の多い場所の街路樹は若木に植え替えられるのは仕方ないのかもしれません。

 


街と共に、またそこで暮らす人と共に一緒に大きくなってきた街路樹は、ひとに置き換えれば職場で定年を迎え余生を過ごす高齢者にも映ります。

 


そう考えると規格に合わないからと街路樹を簡単に処理して街から切り捨てるのは如何なものかと心が痛みます。

 


ものの値上がりに対抗するメーカーの"47%増量"のような発想に倣い、街路樹もまた活用の場はないものか。救うことができないのか。

 


柔らかい発想での対策が求められます。