ぼーんぐん。ものがたり

日常の暮らしの中で感じる心持ちをつぶやきます。

トンカツにキャベツの秘話

こんにちは。ぼーんぐんです。

みなさんはトンカツはお好きでしょうか。

街には美味しいトンカツ屋さんがたくさんあります。

草鞋のようにお皿からはみ出る程の大きなトンカツや、秘伝の味噌で味付けされたトンカツ、またはジューシーさを売りにする肉厚の国産トンカツや、逆に安さを売りにした大衆定食屋に出てくるペラペラのトンカツまで様々です。

トンカツ屋さんは老若男女に愛されています。

勝負ごとに”勝つ(カツ)”のゴロ合わせで、試験や大事な商談前に縁起をかけてトンカツ屋さんに通う方も多いのではないでしょうか。

私もその一人です。

各地へ出張に参りますと昼食はトンカツ屋さんを必ず候補に挙げているのです。しかし残念な話もあります。

二年程前からの政府による営業時間短縮要請の影響もあって、美味しいトンカツ屋さんが店じまいする事もあるんです。私がよく通っていた大阪梅田の”とんかつ豚晴”もそのうちの一つです。

突然の閉店により、私の大好きな”豚晴定食”がもう食べられないかと思いますと残念で仕方がありません。最近行けてませんが、以前に良く通っていた、東京目黒の老舗とんかつ屋"とんき"は元気でしょうか。とても気になるところです。

さあ、トンカツを食べますとご飯好きの私は「お替わり制度の有無」も気になるところです。ご飯や赤だし、そして千切りキャベツのお替わりがありますと必ず声を張り上げます。

「すいませーん。お替わり」

揚げたてのトンカツをご飯とともに掻き込むと気持ちも豊かになります。そして合間合間に新鮮シャキシャキのキャベツですよね。んー美味い。

「”トンカツとキャベツ”の組み合わせは最高だよ」

そのように思っていましたら、実はトンカツという料理が誕生した当時は「温野菜が付け合わせ」だったんだと言うのです。ご存知でしたか。

そもそもトンカツ料理の前身は1895年の子牛のコートレット。それがカツレツに変化したものでした。

申しましたように当時の付け合わせは温野菜だったようですが、日露戦争で料理人が戦地へ駆り出されて人手不足になり、やむなく料理の工程を減らす試みが行われたんです。

それが温野菜の料理の手間を減らして「千切りキャベツ」をそのまま提供する今のかたちになったんです。

戦争による人出不足が生んだ産物だったんですね。

しかし意外なことに「千切りキャベツ」はソースがよく絡むからとお客様からの反応が良かったんです。トンカツの旨味を引き立てる効果があったんです。

さらにキャベツのビタミンUは熱に弱く生のままの方が良いらしく、栄養面でも優れているんです。

まさに”瓢箪から駒”。追い詰められて考えた苦肉の策が大ヒットでした。

お笑いの世界でも同じような話を聞きます。ギャグも舞台で追い詰められて不意に出た言葉がたまたま”大うけ”することがありますよね。

少し古い話になりますが、舞台の出番を間違えた植木等さんが「何しに出てきたんだ」との答えに窮した際に生まれた「およびでない、これまた失礼致しました」なんかは、その典型です。

私たちの職場においてはどうでしょう。

常に準備を怠り一発逆転を狙っているようでは、とても一流とは言えませんが、仮に追い詰められたとしても皆で知恵を絞れば何とかなるかもしれません。

肝心なのは最後まで諦めないと言うことです。

最近では「出来ない理由(いいわけ)に知恵を働かせて」簡単に諦めてしまう人が増えて参りました。しかし自分自身が納得し一旦決めたゴールには全力を出してみるべきでしょう。

出来ない理由探しではなく「目標達成のためにはどうするか」に時間を使い知恵を絞りましょう。

さあ、みなさんは如何お考えでしょうか。

 

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