ぼーんぐん。ものがたり

日常の暮らしの中で感じる心持ちをつぶやきます。

白い粉の正体

こんにちは。ぼーんぐんです。

 


「やってんなぁ」

 


私が職場で喉の薬を飲んでいたらいきなり声をかけられました。

 


声の主は同僚です。何か意味ありげにクスッと笑いながらコチラを見てきます。

 


「感じ悪いね。何だい?」

 


同僚は私の問いかけに答えないまま笑顔で離れていきます。

 


「あら、お上手なこと」

 


続いて女性の声がします。総務課の彼女は私を見かねて鏡を持って近づいて来ます。そして私の顔を写してくれました。

 


そこには、鼻の横あたりから顎にかけて、まるで"天花粉"を振ったような白い粉まみれの中年の顔があります。

 

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私は不器用なんです。

 


どうやら先程の喉の薬が口の中にうまく入らなかったんですね。

 


ここ数日、話のし過ぎで喉の調子があまり良くありません。こんな時には早めの「龍角散」が私の予防法です。

 


龍角散」は喉の粘膜に直接作用して喉の不快感を和らげてくれる100年以上の歴史のある"喉の薬"です。

 


私は常備薬として切らせたことがありません。喉の不調の際は適量を含むと不思議と呼吸が楽になるからです。

 


でも良い薬には欠点もあります。

 


実は「龍角散」、私にとってはとても飲みにくい薬なんです。

 


龍角散は通常小さな缶の容器に入っています。上蓋を開けますと中には指先で摘み上げる程の小さじが一本入っていまして、この小さじ一杯が一度に服用する量なんです。

 


ところが年齢を重ねるうちに、この匙を操るのが難しくなって来ます。

 


見えにくい目でみて、感覚の鈍った指先で小さじを摘み上げる。そして内蓋を開いて中に入った白い粉をこの小さじですくい上げるんです。

 


この単純な行為が難しいんですよ。

 


また缶自体も滑りやすいんで、乾燥した手で扱うのもままなりません。

 


そしてすくったであろう粉薬を喉に目掛けて放り込むのですが、これまた厄介。

 


お陰様で顔に被ってしまい冒頭のような有様なんです。

 


そう言えば、昔は「クララ」がありました。スティックタイプの飲みやすい一回使い切りタイプ。

 


タバコのようなサイズ感、透明の円柱系。白と青の顆粒だった気がします。クララは蓋を開けてそのまま口に咥えるようにすれば溢れることはなかったんです。

 


しかし残念なことにクララは販売終了。買うことはできません。

 


メーカーさん!龍角散のスティックタイプの販売はありませんか。

 


このままですと、中年男が一人、鼻から吸引する別の薬をやっていると誤解を受けてしまいます。

 


みなさんは如何お考えでしょうか。