こんにちは。ぼーんぐんです。
会社からの帰り道に、ふわっと香る花の香りがしました。
「クンクン、何の香りだろう」
立ち止まり辺りを探してみますと近くの民家の玄関脇にタンゲマルの花を見つけました。サボテンの花です。
真っ白な大きな花三輪が揃ってこちらを向いて「此処にいるよ」と微笑みかけてきます。薄暗くてもはっきりと分かります。
タンゲマルの花は夕方から咲き始め1日で花の命は終わります。
一夜限りの儚い命です。
植物が花を咲かすのは子孫を残すため。そのために花粉を花から花へと渡し受粉しないといけません。
しかし日中は色とりどりの花が咲いていて、花粉を運んでくれる昆虫などへのアプローチは簡単にはいきません。
競争相手が多いんですね。
そこで植物は考えました。
生き残るために比較的競争相手の少ないとされる夜に花を咲かせて、夜行性の昆虫や動物を相手にするんです。
夜咲く花に白い花が多いのは月の光に映えるから。そして良い香りがするのも夜間に活動する昆虫を誘うためです。
あの手この手で工夫をして昆虫を誘います。
暗くて静かな夜に、姿は見えなくても何処からともなく甘い香りが風に乗って漂ってくるってロマンチックですよね。
でもその裏には必至な戦いがあるのです。
私達が働く職場も同じかもしれません。
同じ業界内のパイの奪い合いに明け暮れ、いかに競合他社より多くのシェアーを獲得するか。
利益の維持・拡大に知恵を絞っています。例えばこんな事。
・特殊なニーズに対応した製品やサービスを提供する(独自性)
・限られたエリアだけ狙う(地域一番店)
・大手が参入を躊躇う小さすぎる市場で圧倒的な地位をとる(ニッチ)
・供給量を意図的に抑え希少価値を高めて利益を追求する(希少性)
・オーダーメードの限定生産(限定品)
・お客様に一番近い存在となり、他社へ切り替えられないようにする(常駐、囲い込み)
選択と集中、ニッチ、希少性、限定、常駐、独自性、囲い込みと大変です。
もちろん私達一人一人も同じこと。
職場で同僚と同じ事をしていても出世は望めませんから、自分の強みを一層磨き特徴を際立たせる努力を怠ってはならないんです。
あの手この手で工夫して一歩ずつ出世階段を上る術を考えないといけません。
時には職場キーマンのご機嫌取り、季節の付け届け、適切な立ち居振る舞いも求められます。
そして心身のバランスを崩さぬ限界まで極めたものだけが、次にステージ立つことが出来る。
そんな職場が多いのでしょう。
そしてやっと定年退職で気苦労から卒業かと思いきや、生き残りをかけた戦いはまだまだ続くようです。
家庭内の居所、町内会デビュー
衰えた体を引きずりながら最後の一呼吸をするまで戦いは続くのでしょうか。
タンゲマルの花は夕方から咲き始め1日で花の命は終わります。子孫を残すために全力で一夜限りの儚い命を全うします。
私達はタンゲマルとは違います。
人生は子孫を残すためだけに存在しているのではないことに気付きます。
他人からの評価ばかりを気にして行動してはいけない。自分軸で人生を楽しむ事こそが生きる喜びですよね。
人生100年時代と言われています。でも長いようであって、意外とそうでもないようです。
みなさんは自分軸で人生を謳歌していますか。それともタンゲマルのように使命を全うし儚く散りゆく覚悟ですか。
どちらも尊い事には違いはありませんが後悔はしたくありませんよね。