こんにちは。ぼーんぐんです。
お盆で帰省してきた友人からいい話を聞きました。
ここ数年不運もあって業績が落ち込んでいた彼の会社は、今期は一転大きく業績を回復していると聞きます。
何故かと問いかけますと、彼は嬉しそうな顔でこう語ってくれました。
「会社が死んではいなかったんだ。人が育ってくれていた」
どういう訳かと先を促すと、中堅の営業社員が昨年から熱心に提案営業していた既存のお客様から大型の契約を取り付けたらしいのです。
部下の大きな成果を労った友人に、営業社員がこう返答したことが嬉しかったのです。
「今回受注に至ったのは、その顧客を引き継いでくれた会社の先輩たちの歴史があるからです」っと。さらに続けます。
「自分一人の頑張りなど大したことではありません。先輩たちが築いてくれた信用と人脈の上で、今の従業員の部署を超えた組織対応ができたからこそ達成できたんです」っと。
何とも羨ましい立派な営業社員が育っているものです。
普通の営業ならばもっと自分の成果を最大限アピールして待遇アップに繋げようと躍起になる筈。謙虚な言葉は、常日頃から従業員を大切に扱っている経営者の姿勢と従業員教育の賜物ですね。
営業社員の言葉にあるように、会社間の長い付き合いは信用がなくては成り立ちません。そしてその信用は一朝一夕には築けないものです。
長年にわたりお客様とのお約束事(品質、価格、納期)を誠実に積み上げていく地道な取引があったからなんですね。
これこそ会社対応。望まれる一つの形なんです。
お客様からすると営業が窓口ですが、組織で見ますと営業が全てではありません。
営業が承ったお客様の要望に、しっかりとお応えする商品やサービスを提供する部署があったり、一緒に汗を流してくれる協力会社の存在も必要です。
そして契約から請求回収に至るまで滞りなくバックアップする管理部署の役割など、みなが力を合わせて実現しているのです。
「世の中全てのファインプレーはチームプレーです」
目立つヒーロー営業部署もスターのエース営業も、会社間の団体戦の役割の一つに過ぎないのです。
oneforall、allforoneはラグビーだけの話ではなく、みなが偉業の一翼を担い責任を負っているんですね。
個性が大事な時代だからこそ、それぞれの部署がお互いのパスを大事に受け取って次に回す大切さを忘れてはいけません。
そして創業当時から引き継がれる企業理念や価値観が従業員の全ての行動を合わせる基準になり、定期的な従業員教育で根付かせるんです。
そういった地道な取り組みがあって初めて業績のV字回復につながる大型契約になったんです。
私は機嫌のいい友人からもう少し話を聞こうと二軒目を促しますが、予定があるとそっけなく断られました。
何でも「チームプレーは会社だけではない家庭にも通じるんだよ」と、この後に奥様への家庭サービスを計画しているようです。
「お前も見習えよ」と鼻を膨らめて笑った友人に「我が家は普段から抜かりはないよ」と返しておきました。
みなさんは如何お考えでしょうか。